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2013年10月21日

産総研、半導体ダイオードの3倍感度のスピンダイオードを開発

 大阪大学 基礎工学研究科の三輪真嗣 助教、産業技術総合研究所 ナノスピントロニクス研究センターの野崎隆行 主任研究員などは2013年10月21日、半導体ダイオードの性能を上回る、ナノメートル・サイズの磁石を用いたスピントルクダイオードの開発に成功したことを発表した。  スピントルクダイオードはその高感度・小型・高速チューニング・低抵抗・周波数選択性などの特性のため、通信機器・ICタグや車載レーダーなどに代表される高周波エレクトロニクス素子への応用が期待できる。
 今回、本研究グループは非線形効果という新たな仕組みによりスピントルクダイオードの性能を大幅に向上させ、室温で半導体ダイオードの約3倍の感度を実証した。さらにこの新型ダイオードでは、素子の小型化によりもうひとつの性能指数である信号雑音比をさらに向上できることを見出した。
 今回スピントルクダイオードの性能を向上させ、半導体ダイオードの約3倍のダイオード感度12000ボルト/ワットを実証した。新型ダイオードは素子の小型化により、信号雑音比のさらなる向上が可能となっている。
 磁気トンネル接合と呼ばれる薄い磁石を2枚張り合わせた素子に正電流を流すと、スピン注入効果により磁極の向きが反平行になる。このため、磁気抵抗効果により素子抵抗が増加する。従って半導体同様、正方向では電流が流れにくくなります。逆に負方向ではスピン注入効果により磁極の向きが平行になるため、抵抗は減少し電流が流れやすくなる。このように磁気トンネル接合は半導体同様、ダイオード効果を有します。これはスピントルクダイオード効果と呼ばれ、2005年に今回の研究グループが発見した。
 今回の新型スピントルクダイオードではナノメートルサイズの厚さを持つ2枚の磁石(鉄ボロン合金、コバルト鉄ボロン合金)と酸化マグネシウム層からなる磁気トンネル接合素子を用いている。スピントルクダイオードの出力向上のためには、磁極の首振り運動の振れ幅を大きくする必要がある。そのための素子として(a)素子形状を円形に設計し、(b)鉄ボロン層の上に酸化マグネシウム層を配置した。
  スピントルクダイオードはその高感度・小型・高速チューニング・低抵抗・周波数選択性などの特性のため、マイクロ波検出器として通信機器、ICタグや車載レーダーなどへの応用が期待できる。従って、既にハード磁気ディスクやMRAMに応用されているスピントロニクス素子の高周波エレクトロニクス分野への応用を加速するものと期待される。

URL=http://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2013/pr20131021/pr20131021.html

産総研1

図1 半導体ダイオードとスピントルクダイオードの原理

産総研2
  

 

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